第1章 目的と目標を明確にしよう <4>
〈4〉役割と責任を果たす
長年会社勤めをしてきたサラリーマンが定年退職と共に目標を見失いうつ病を発症してしまう。ふと気づいたときには、奥さんや娘、息子にも相手に去れず、家族の中に孤立していた。こうしたことを新聞やテレビで見聞きしたことは少なからずあると思います。
「私は会社ではトップに昇りつめ成功を手にしてきた。しかしながら、私生活と家族を犠牲にしてしまった。妻も子も他人同然の生活をしている。今の自分の大切なことは濡なのだろう、全くわからない」、こうした嘆きはどうしたら救うことができるのでしょうか。これらは非常に痛みを伴う、すぐに解決することが難しい問題です。
なぜ、こうした状況に陥ってしまうのでしょうか?
日々の生活を営む中には、夫、または妻である自分、父である自分、仕事をする自分、友達と自分、町内会の中の自分、社会貢献や奉仕活動をする自分など、様々な自分自身の役割が存在します。
こうした役割を個々に切り離さないでください。全てがあなたなのです。分け隔てることの出来ない自分自身なのです。自分自身の役割と分離した生活を営んで幸せな人生を歩むことは不可能です。ひとりの人間がひとつの役割で成功を治めたからといって、他の全てがそれで満たされるわけではないのです。
また、自分自身の健康管理をする自分というのも大切なあなたの役割です。健康を害してしまっては治療院どころではありませんよね。
日々の生活の中で、さらには人生におけるあなたの役割はなんですか。決してひとつではありませんよね。治療院を設立し運営していくというあなたの大切なミッションを成功させることと、そのほかのあなたの役割を果たす責任を分け隔てることなく行動することがとても大切なのです。
「真の幸福とは、自己満足によってもたらされるのではなく、価値ある目的を忠実に行うことによってもたらされる。」 ヘレン・ケラー